野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。識者に回顧と展望を聞いた。セ・リーグ編は緒方孝市氏(56=日刊スポーツ評論家)。
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優勝を決めた阪神にとって、個人タイトルの行方はあるにしても残りは“消化試合”だろう。だが、ここでやっておくこと、準備すべきことがある。ファイナルで戦うために重要なポイントのチェックだ。
短期決戦の戦い方は、やはり、シーズンのそれとは違う。仕掛けは早くすべきだし、例えば継投にしてもシーズンなら6、7回まで投げさせる先発を5回で代えるのは普通だろう。
ここで大事になるのが「第2先発」の存在だ。
エース級でも例えば1回に2、3点取られればすぐに決断しなければならない。そのとき重要になってくるのが「第2先発」だ。
阪神に限れば、例えば元気なときの桐敷など平気で2、3イニング投げるような救援投手はいるが、一般的にはシーズンで先発していた投手を1枚入れる形だろう。ファイナルは最長6戦なので先発6人は不要だし、先発要員をベンチに入れておけば早い継投に打って出られる。シーズン残りの試合でこれを試しておけば、本番でも落ち着いて実行できるはずだ。
攻撃面でもスクイズなど采配で1点を取りに行くことを、もう一度徹底しておくことは大事かもしれない。短期決戦は投手と打者の力勝負だけでは、なかなか勝てない。同時に、どこが相手になるかは分からないけれど、対戦が予想されるチームの戦い方をしっかりチェックしておくことだ。すべて対策を練る必要はないが情報を持っていて「やってきたな」と思うのと、不意を突かれるのとでは大きく違う。
優勝したチームにとって不利なのはやはり間隔が空くことだろう。自分も経験があるが本当にやりにくかった。阪神が落ち着ける材料は23年にファイナルも日本シリーズも経験しているという点だろう。藤川監督こそ未経験だが、23年の主力選手がほとんどと言っていいぐらい残っているのは好条件だと思う。
あとはレギュラー格でない選手がどんな働きをするか。誰を起用するかを含め、藤川監督は残り試合でふるいに掛けていると思うし、それは大事なことだ。(日刊スポーツ評論家)




