耳にイヤホンを付けランニングする日本ハム清宮(撮影・黒川智章)
耳にイヤホンを付けランニングする日本ハム清宮(撮影・黒川智章)

日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が23日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレを終えた後に興奮しながら言った。「すごいですね。向こうの方がはるか上の存在。(年齢は)近いかもしれないですけど、すごいなと思います」。テニスの全豪オープン女子シングルスで準決勝進出を決めた大坂なおみ(21)の話題に反応した。同世代のアスリートが、世界を相手に躍動する姿が刺激になっている。笑みを浮かべ、声のトーンも弾んでいた。

年末年始は、清宮らしくない雰囲気が漂っていた。10日にティー打撃を再開するまでの約1カ月間、右手首の炎症で打撃練習ができなかった。その間は状態を問われても「どうですかね…」と歯切れも悪かった。普段は天真らんまんで、前向きな発言も多いが、先行き不透明な状況が続いて、持ち前の明るさも失っているようだった。

今は、本来の姿に戻りつつある。打撃練習を再開後は慎重に段階を踏んで、スイング強度も上がっている。17日には、不安視されていた春季キャンプ1軍スタートも正式に決定。心のモヤモヤが少しずつ晴れていく中で、年齢も近い大坂の勝ちっぷりにも元気をもらっている。

報道陣との軽妙なやりとりも徐々に復活してきた。室内練習場でイヤホンを装着してランニングしていたが、時折表情をニヤつかせながら走っていた。耳に流れていたのは人気バラエティー番組「人志松本のすべらない話」だった。いつもは洋楽などを聴いているが、気分転換でチョイス。「笑っちゃうんで、恥ずかしいですよ」と、照れながらも笑顔で明かしてくれた。米アリゾナで迎える2年目の球春が、楽しみになってきた。【山崎純一】

ランニング前、耳にイヤホンを付け携帯端末を操作する日本ハム清宮(撮影・黒川智章)
ランニング前、耳にイヤホンを付け携帯端末を操作する日本ハム清宮(撮影・黒川智章)