プロ野球番記者コラム

吹き出物や死球…広島床田が初フルシーズン完走目前

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>

広島床田寛樹投手(24)はちゃっかり者だ。5月3日巨人戦で、昨年までチームメートだった丸の背中に死球をぶつけた。

床田寛樹(2019年9月11日撮影)
床田寛樹(2019年9月11日撮影)

球団関係者を通じて謝罪したが、あやまったついでにバットを所望し、手に入れた。「ちょっと重いんです。でも打てる気がする。丸さんのですから」。6月30日にDeNA井納からプロ初安打となる中前打を放ち、阪神高橋遥、西、中日柳からも安打を記録。9月5日にヤクルト山田大に折られるまで、4カ月にわたって使い続け、4安打を記録した。

床田は繊細だ。8月24日に2軍から復帰すると、口の周りにできものができた。心身が疲れたら出やすいといわれる。「多分、メンタルです」。勝てなくても、思うようなボールを投げられなくても、平然と次の1球を投げるのが先発投手の役割。2軍では絶対に味わえない張り詰めた空気に触れ、体が変調をきたしていた。戦いの場に戻ったことを意識し、自らの精神状態も自覚したという。

床田は腹が据わっている。自らが大きな重圧を感じていることを認めた上で、逃げ場所はないと覚悟を固めた。「もう(2軍に)落ちたくない」。1軍復帰後、4戦連続で6回以上で自責3以下の「クオリティースタート」を達成。直球の球速も140キロ台後半まで回復した。勝ち星はなかなか増えないが、頼もしいマウンドさばきでチームを支えている。

ちゃっかりしていて、繊細で、いざとなれば腹をくくる。左肘のトミー・ジョン手術から復帰して1年目。床田は初めて経験するフルシーズンを、自分なりのやり方で駆け抜けようとしている。【広島担当=村野森】

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