野球の国から

救援陣のデキが如実に順位に反映/里崎智也

<評論家の序盤備忘録と提言3>

平成最後、令和元年のペナントレースも折り返し間近。日刊スポーツ評論家が序盤戦から感じた独自の視点で論陣を張った。里崎智也氏(43)は「終盤力」のデータから今季の傾向を掘り下げた。

里崎智也氏
里崎智也氏

今季のプロ野球を見ていて感じるのは、救援投手陣のデキが如実に順位変動に反映されているということ。いい意味で分かりやすいのが広島だろう。

救援防御率は4月まで4・02だったのが、5月以降1・66と飛躍的に改善。開幕直後はつまずいたものの、4月20日までのリーグ最下位から、5月21日以降は首位を守っている。

広島の救援陣を支える新外国人レグナルト
広島の救援陣を支える新外国人レグナルト

これは新外国人レグナルトの存在が大きい。レグナルトが安定していることで、フランスアを後ろに回せる。フランスアも5月以降、防御率1・33と復活を遂げた。後ろがしっかりしているから、終盤の逆転勝ちが可能になる。7回以降にひっくり返しての白星は7試合と12球団最多タイだった。

パ・リーグでは楽天がいい。9回の全失点を9回守備の全イニング数で割ると、0・301で12球団で3番目に低い。抑えを任された松井の安定感を示しており、5月15日から登板したブセニッツも好調。ソフトバンクと首位を争っている。

逆に、ブルペンの不振とともに順位を落としたチームも顕著だ。6月1日まで16連敗を喫したヤクルトの連敗期間と、守護神石山の離脱時期はほぼ一致している。同じく9回の全失点を9回守備の全イニング数で割ると0・460となり、リーグで2番目に悪い。マクガフも不振に陥り、最下位に転落した。巨人はエース菅野の離脱もあり投手陣が疲弊。終盤の逆転負けは両リーグ最多の8試合あった。

ソフトバンクは甲斐野と森、ロッテは唐川と益田。ともに勝ちパターンを担っていた2投手の低迷で、踏ん張りきれない試合が増えた。甲斐野は3、4月の防御率0・00から5月以降4・50に。益田も同1・38から6・94まで膨らんでいる。

夏場を挟んで優勝できるかどうかは、盤石な勝利の方程式をつくれるかどうかにかかってくる。ヤクルトは2日に石山が復帰し、巨人は左膝手術と感染症を乗り越えたマシソンが6日から1軍マウンドに戻ってきた。以降は7勝3敗とチームの状態もいい。

既存選手を抹消してコンディショニング調整させ、今後へ向けて再編成するもよし。昨季の西武のマーティン、ヒースのように新外国人を獲得するもよし。リリーフが弱いチームは、補強に着手しなければシーズン終盤が苦しくなる。まだ手を付ける時間もある。「中継ぎを制するものがリーグを制す」である。(数字は6月16日現在)

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