各界の著名人が侍ジャパンにエールを送る「侍を語ろう」。22年ミス・ユニバース日本代表の坂本麻里ベレン(24)は14日(日本時間15日)、米国ニューオーリンズで開かれている世界大会の最終日に臨む。野球と美。フィールドは異なるが、日本を代表して世界に挑む姿は変わらない。

ミス・ユニバース・ジャパンの坂本麻里ベレン(撮影・浅見桂子)
ミス・ユニバース・ジャパンの坂本麻里ベレン(撮影・浅見桂子)

「球場の盛り上がりや雰囲気がすごく好きです。勝ったら風船、飛ばしますよね? あれが私、楽しくて。でも正直、あまりルールが分からないから、あ、みんなやりだした。やろう、みたいな感じで。ははは」

ミス・ユニバース・ジャパンの坂本麻里ベレン(撮影・浅見桂子)
ミス・ユニバース・ジャパンの坂本麻里ベレン(撮影・浅見桂子)

天真らんまんに野球の思い出から語ってくれた。実は、思わぬ縁を持つ。

「親友のお父さまが千葉ロッテの元選手で。黒木ジョニーさんです」

ロッテ黒木投手コーチの長女で、公式チアパフォーマー「M☆Splash!!」のMEIは高校のクラスメート。今も連絡を取り合う仲だ。ルールは分からなくても、野球とつながっていた。だから、ではないが、世界大会に挑む姿勢は侍ジャパンにも通じる。8月に日本代表に選ばれた時から「すごく大事にしていること」がある。

「常にライバルの状況が目に見えて分かる。多分、野球もそうだと思うんです。練習の時に、あの人の球は速いとか、ホームランを打つとか。目に見えるから、気持ちが焦る。自分と比べちゃう。『あの子の方がウオーキングが上手だ』とか、『あの子の方が細い』とか。でも、自分もたくさん練習してきたから『私は大丈夫』と常に心に思う」

抜群のプロポーションを持つ坂本でも「世界大会に行くと、アジア人には勝てないぐらいのスタイルの良さや、すごく美しい人がいる」。それが世界レベル。だからといって、引くわけにはいかない。

「気負わず、自分は自分、輝ける場所があると思って挑んでいます。ダメかも知れないと思うと、本来の力って出せない」

高校では軽音部で5人組ガールズバンドを結成。エレキベースを担当し、米国のハードロック・バンド「KISS(キッス)」のような奇抜メークでヘビメタ曲を演奏した。日比谷野外音楽堂などでステージ経験を積み、メンタルの重要性を学んだ。世界大会へ向け、毎日1時間の筋トレと大好きな甘い物を断って体形を整えた。心と体のコンディショニングはスポーツと共通する。

次に、日本人の長所と短所を聞いた。

「2022 ミス・ユニバース・ジャパンファイナル」で日本代表に決まった坂本麻里ベレンさん(撮影・藤塚大輔)
「2022 ミス・ユニバース・ジャパンファイナル」で日本代表に決まった坂本麻里ベレンさん(撮影・藤塚大輔)
「2022 ミス・ユニバース・ジャパンファイナル」で日本代表に決まった坂本麻里ベレンさん(撮影・藤塚大輔)
「2022 ミス・ユニバース・ジャパンファイナル」で日本代表に決まった坂本麻里ベレンさん(撮影・藤塚大輔)

「長所は何も言わなくても、人の感情が分かり先回って行動できること。だから日本独自のおもてなしができる。でも、自分が思ってることは相手も分かってるという風潮がある。それが短所にもなる。海外では、言わないと分かってくれないですから」

表裏一体の特性を挙げた。ミス・ユニバースは外見だけが審査対象ではない。大会当日まで10日間ほど開催地の名所などを回り、どう振る舞うかも見られる。

「世界大会って南米や東南アジアが強い。質の高いトレーニングを積んでいる。そういう人たちの中で勝つには、静かにしてばかりだと『あの子、何、考えてるんだろう』となる。自分の意見を言って、南米の強い国にも勝てるように」

ライバルの動向と自らの長所、短所を分析し行動に移す。これも「スポーツと一緒ですね」。

最後に父親がペルー人の坂本に、ぜひ聞きたい。今回の侍ジャパンには、父親が米国人で母親が日本人のカージナルス・ヌートバーが入る。

ミス・ユニバース・ジャパンの坂本麻里ベレン(撮影・浅見桂子)
ミス・ユニバース・ジャパンの坂本麻里ベレン(撮影・浅見桂子)

「すごくいいことだなと思います。日本大会はトップ5全員がミックス、ハーフの子でした。ミス・ユニバースの中でもダイバーシティー(多様性)が広がってるんです。生まれた地域やルーツは選べないもの。ルーツを生かして活動できるというのは、すごく重要だと思います。多くの国で人種が入り交じってきている。日本もダイバーシティーを取り組まないと遅れてきちゃうと思うので。アメリカで育ったからこその野球のパワーや技術があると思う。それが日本に伝承されたら、チームもさらに強くなると思うんですよね」

メンバー発表は今月末。果たして、どんな侍ジャパンとなるのか。「ぜひ1位を目指して頑張っていただきたいです」とエールを送る坂本が、一足先に世界に挑む。【古川真弥】

「2022 ミス・ユニバース・ジャパンファイナル」で日本代表に決まった坂本麻里ベレンさん(撮影・藤塚大輔)
「2022 ミス・ユニバース・ジャパンファイナル」で日本代表に決まった坂本麻里ベレンさん(撮影・藤塚大輔)

◆坂本麻里ベレン(さかもと・まり・べれん)1998年(平10)12月21日生まれ。東京都出身。ペルー人の父と日本人の母のもと、日本で育つ。5歳から音楽を始め、ピアノ、クラリネット、コントラバス、エレキベースを習得。清泉女子大文学部英語英文学科卒。現在、料理講師として活動。