やれば優勝できる! 各界の著名人に聞く「侍を語ろう」。芸人としてだけでなく独立リーグBC・栃木でプレーするプロ野球選手、俳優業と多方面で活躍するティモンディ・高岸宏行(30)の登場だ。

「全人類を元気に」をモットーとする“応援芸人”が、侍ジャパンに「やればできる」の3カ条を授けた。

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高岸は懸命に記憶をたどった。愛媛・済美高2年時、現ヤクルトの山田哲人を擁する履正社と対戦したことがあるという。「2イニングぐらい投げて、右打者にレフト線へすごいのを打たれたのは覚えている。ひょっとしたら山田選手かも…」。

ソフトバンク甲斐、西武源田、そして山田。23年WBCの侍ジャパンには、かつてしのぎを削った92年度生まれの同学年がセンターラインに集まる。「同年代として誇らしいです」。立場は違うが、野球を愛する者としてWBC熱は人一倍だ。芸人、プロ野球選手、俳優。三足のわらじを履く立場から、侍ジャパンに“これをやれば優勝できる!”3カ条を授けてもらった。

侍ジャパンにエールを送るティモンディの高岸(提供写真)
侍ジャパンにエールを送るティモンディの高岸(提供写真)

★芸人目線…笑い

急造チームに結束は欠かせない。多数参戦する大リーガーとNPB選手との調和が鍵。芸人として「笑い」をポイントに挙げた。「カブス鈴木選手がユーモアで何かしてくれる」と期待する。

「広島時代も仲間に愛ある接し方をされているのは目にしてきた。メジャー組が先導してムードを引っ張れば1つになれる!」

盛り上げ隊長を要請されれば? との問いには「もちろん!」と即答。「オファーがあれば駆けつける準備はできています!」。招集されれば、緊張を解きほぐす最強の「アイスブレーク」役になることは間違いない。2月17日からの宮崎強化合宿、円陣の中心で「やればできる!」と叫ぶ準備はできている。

★野球選手目線…応援

メジャーリーガー軍団で形成される米国を「宇宙人」と表現する。高岸節は止まらない。

「日本の野球少年からしたらアメリカは未知なる生命体。日本の選手がカーショーさんから1発を放り込んだり、トラウトさんを三振に取ったら、すごく勇気が湧きますよね!」

そのために応援の力は欠かせない。昨年7月に独立リーグBC・栃木に入団し3試合に登板。「独立リーグの規模でも、応援はじかにパワーになるってことを体感しました」。今度は「地球上の全員を応援する」を信条にする高岸の番だ。

「野球ってこれだけ熱くなれるんだと、姿勢で見せていきます!」。18日には栃木球団と今季も契約を結ぶことが発表された。テレビで、マウンドで「侍ジャパン応援大使」のつもりで思いを発信し続ける。

★俳優目線…信念

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では役者にも挑戦した。仁田忠常を演じたことで見えた侍スピリットとは?

「僕は、信じる力なのかなと。侍の信じる力は、戦で殿様を守るということ。信じるものがあればポテンシャル以上の力を出せる」

高岸同様に明るい役柄で「仁田殿」と視聴者にも親しまれたが、その最期は自害を選択するというもの。「今なら多様性がありますから、別に逃げたらいい。自害は良くない」としながらも「『鎌倉殿を守る』『北条家の力になる』。そんな仁田の信念があったからこそ、それまでの戦での活躍があったと感じます」。

日本野球に置き換えると、大将は栗山監督だ。「監督さんが右だと言えば、みんなで一生懸命、右にアプローチできる。同じベクトルになれるのが日本人の強み。まさに和の力。日本の野球にも侍の魂がある」。栗山殿に忠誠を誓った30人の侍が、世界一奪回の戦を制す。信念がそれを可能にさせると、高岸は信じる。

笑いで打ち解け、応援で1つになり、信念で勝利をたぐり寄せる-。高岸らしさが詰まった3カ条。「日本の野球文化の素晴らしさを国民に届けてほしい。ぜひ優勝をつかみ取ってください!」。最後はもちろん、このフレーズ。ガッツポーズとともに締めた。「侍ジャパンなら、やればできる!」。【中野椋】

◆高岸宏行(たかぎし・ひろゆき)1992年(平4)10月8日生まれ。愛媛・済美高硬式野球部で出会った前田裕太とともにサンドウィッチマンに憧れてティモンディを結成。高岸は高校時代、投手で最速147キロを投げ、プロにも注目された。