野球手帳

プロ注目パナソニック片山が社業と両立励む姿に刺激

アマ野球担当記者になって3カ月がたった。ここ最近は都市対抗野球大会の各地区予選が佳境を迎えている。取材対象の多くは記者と同じ「20代・会社員」でどこか親しみを感じる。

パナソニック・片山勢三
パナソニック・片山勢三

先日、今秋ドラフト候補にも挙がるパナソニック・片山勢三内野手(22=九州共立大)を取材する機会があった。176センチ、105キロの長距離砲は、チームメートも認める練習の虫。しかし、今年に入ってからは本調子とは言えない状態が続き、4月末には打順も当初の4番から8番に降格した。

ただ、どんなに調子が悪くても腐らなかった。6月5日に近畿地区予選の第4代表決定戦準決勝で敗れた。その夜は「大学の時から打てないときは基礎練で自信に変える」と練習場でノックや打ち込みを行った。「結果が出ていないので、チームのために活躍したかった」。一夜明け、思いは実現した。日本生命との第5代表決定戦準決勝。2点を追う7回、左翼へ特大のソロを放った。約1カ月ぶりの本塁打。試合に敗れはしたが、復調の1発が生まれた。

社会人の選手は「会社員」でもあるため、社業にも取り組む。片山は会社では、企画課で乾電池を作る仕事に関わっている。野球との両立を応援してくれる同僚たちがいて、彼らへ感謝の思いも持ちながらプレーしている。「会社の人から連絡がくるんです。上司は速報で結果を見てくれたり、土日に現地に来てくれたり。そのためにも勝ちたいです」。

同年代の活躍を見るとなんだか刺激を受ける。「自分が高校生の時は高校野球を観て感動していたな」と当時を思い出した。記者を目指した理由の1つも「頑張る人の姿を伝えられたら」という思いがあった。物事を頑張る理由はきっとさまざま。そんな背中を、伝えていきたい。

【望月千草】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)

 野球をこよなく愛する日刊スポーツの記者が、その醍醐味、勝負の厳しさ、時には心が和むようなエピソードなど、さまざまな話題を届けます。

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