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不合理改善し会場変更 期待抱かせた阪神事務所開き

6日は阪神球団も仕事始め、事務所開きだった。我々、取材を主な仕事にする人間は自身の所属する会社はなく、取材先である阪神球団でこの日を迎える。もちろん仕事はすでに始めているのでなんてことはないのだが、毎年、ちょっとだけ不思議な気がする。

阪神タイガース年賀式であいさつする揚塩健治球団社長(撮影・上田博志)
阪神タイガース年賀式であいさつする揚塩健治球団社長(撮影・上田博志)

そんな阪神の仕事始め、今年は大きく違うことがあった。“楽屋オチ”の話なのだが、なかなかの変革だと思うので書く。要するに会場が変わったのだ。昨年までは球団事務所がある室内練習場の建物、そこにある会議室で行われていた。

これが正直、狭かった。幹部、関係者にあいさつをするのだがほとんど満員電車状態。そこで乾杯もするし、食事もいただくのだが、とにかくギュウギュウ詰めの印象だった。

それが今年は甲子園球場内にあるレストラン「蔦」の奥にあるプレミアムラウンジを使った。ここはシーズン中は年間指定席を購入しているファンだけが入れる場所だ。そこが初めて仕事始めの会場となった。

「去年初めて会場を見させてもらって。なんだ、これは? と思いましたんでね」。会場変更の理由についてそう明かすのは球団総務部長の豆崎新治だ。豆崎は電鉄本社の総務部からやってきた。昨年初めて球団の仕事始めに出席し、その狭さに驚いたという。

しかも食事類は「蔦」で調理し、少し離れた球団事務所までわざわざ運んでいたという。その不合理さを見抜き、改善。今年はスムーズに運んだ。確かに関係者約200人が入っても会場はゆったりし、例年より会話も弾んだようだ。

野球、あるいは虎党には関係のない話に思えるが、そうでもない。誰が見ても不合理に思えることを「前からこうしているから」と言って、そのままにしているのはどんな組織にもよくある。それを「これはよくない」と思えば、すぐに変えていく。なかなか行動力のいることだと思う。

仕事始めでは優勝への熱い思いが幹部の口から飛び出した。12球団どこでも言うことではあるが、やはり歓迎すべきことだ。同時に重要なのは「このままではあかん!」と思えばすぐに手を入れることだろう。フロントも現場も、もちろん選手も同じことだ。我々もだけど。

事務所開きの会場変更という小さなことから、なんだかほんわかした気持ちにさせてくれた阪神。今年こそは期待したいと思う。(敬称略)

阪神タイガース年賀式であいさつする揚塩健治球団社長(撮影・上田博志)
阪神タイガース年賀式であいさつする揚塩健治球団社長(撮影・上田博志)

記者生活30年超の高原寿夫・編集委員が、今シーズンの矢野タイガースに鋭く迫ります。

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