創立40周年を迎えた札幌清田が、秋24年ぶりの全道切符を手にした。15安打に積極的な走塁も絡める波状攻撃で、とわの森三愛を圧倒。7回コールド勝ちした。秋6度目の全道挑戦で、初勝利を目指す。
秋晴れの空に、歓喜の声がとどろいた。全校生徒960人で埋まった三塁側スタンドへ、勢いよく駆けだした札幌清田ナインの表情は、もちろん笑顔だ。今秋、就任したばかりの宮田敏夫監督(51)は「選手が本当によく頑張った。勝つごとに成長していった」。伸びやかに育つ選手たちが、まぶしかった。
チームのテーマは「全力疾走」。スランプのない積極的な走塁で、チャンスを逃さない。二塁走者は、単打で一気にホームを狙う。1回1死一、二塁の先制機では、4番渡部桂輔捕手(2年)の左前打できっちり得点。6回は2盗塁で好機を広げ、1死二、三塁から3番山田竜平(たっぺい)主将(2年)が、4打席連続の安打を中前へ。息つく暇もない波状攻撃で、決定的な4点を奪った。
「チャンスでどうやって得点するか、常に考えて練習してきた」と山田。きっかけは、昨夏の札幌地区代表決定戦だ。強豪の札幌第一を追い詰め、延長15回1死満塁という絶好のサヨナラ機を、逃した。結局、2-2で引き分けて、再試合の末に敗退。当時、1年生ながら6番を打っていた山田も、エースを必死でリードした渡部も、悔しい思いを経験。どんなに好投手がいても、得点しなければ勝てない。フリー打撃では1人3球打って交代するなど1球に対する集中力を養い、春先の神奈川遠征では、甲子園出場経験のある慶応や法政二と練習試合を重ねて打撃の極意を吸収した。
過去5度の秋全道は、勝利がない。渡部は「投手と野手の信頼関係が、試合をやるごとに増してきた」と、自信を見せる。創立40周年の節目の年、疾風怒濤(どとう)の攻撃で“公立の星”を目指す。【中島宙恵】

