打倒私学の勢いが止まらない。3回戦で東海大仰星戦を破った公立校・大冠(おおかんむり)が、今度は5回戦で大阪偕星学園との接戦を制し、8強入りを決めた。

 2回、先頭の4番辻晃志内野手(3年)が、高めのまっすぐを捉えた。「上がりすぎたかと思った」という当たりは先制の中越えソロ本塁打になった。4回に追いつかれたが、5回に勝ち越すと、6回にも2死三塁から、またも辻が左前適時打を放ち、決勝点をもぎ取った。東山宏司監督(55)も「(辻は)久々に打った、良くやった」とたたえた。

 先発の丸山惇投手(3年)は「1人1人が自分の仕事を意識して投げたら抑えられる」と、4投手の継投で相手打線を2点に抑え、1点のリードを守りきった。

 4強入りをかけた27日は同じく公立校の春日丘。辻は「私学を倒してうれしい。明日も力を発揮したい」と、声を弾ませた。【望月千草】