今夏の甲子園8強の報徳学園が新チーム初戦に挑み、大勝発進した。相手の四球もあり、2回と3回に打者一巡の攻撃を見せるなど15安打21得点。5回コールド勝ちをおさめたが、大角健二監督は「から回ってミスする分にはいいんですけど、空回り方が消極的。力が6、7割しか出せていない」と渋い表情。試合後のミーティングでは約5分間、大角監督のカミナリが落ちた。

新チームで主将に選ばれたのは今夏の甲子園を経験した選手ではなく、スタンドから応援していた岩本悠佑真内野手(2年)だった。引っ張るような選手がおらず、主将が決まったのは新チームを結成した約1週間後。「プレーで引っ張るのではなく、声で引っ張れ」と岩本は大角監督から指名されたが、この日はあいさつの声も小さく「そんなキャプテン誰が付いていくんや!」としかられた。

次戦は24日の3回戦。「もっと自分から動くとか、そういうところを大事にしていきたい。もう1回続いて、甲子園に出場しないといけないという責任感があります」と岩本。この日は、今秋ドラフト1位候補の小園海斗内野手ら、3年生も応援に駆けつけた。2季連続甲子園の使命を胸に勝利を目指す。