弘前東(青森)の「津軽の大砲」桜庭佑希也外野手(3年)が、社会人野球のトヨタ自動車東日本(岩手)に内定したことが14日、分かった。甲子園出場経験はないが、高校通算48本塁打に加え、50メートル6秒0の俊足を兼ね備えた左の長距離砲。下半身を沈めた低い構えから、安定感抜群のフルスイングが魅力だ。プロ野球DeNA筒香嘉智外野手(26)の軸回転の打撃フォームを吸収しながら成長。警戒が強まる中でも、アーチを量産した。

1年夏から主力を担い、昨秋の県大会では3試合連続弾の活躍で八戸学院光星などを撃破し、東北大会出場。今春センバツに21世紀枠で出場した由利工(秋田)戦の9回表に3失点して、4-5と逆転負けした。今春の東北大会でも今春センバツ8強の花巻東(岩手)を破った山形中央を、1発を含む3安打5打点で14-4と圧倒し、4強入り。今夏は県大会準々決勝で弘前学院聖愛に延長12回5-11で敗れた。

トヨタ自動車東日本は12年に創部された若いチームだが、今夏の都市対抗に初出場を果たした。エンゼルス大谷翔平の兄でコーチも兼任する龍太外野手(30)も所属し、同2次予選東北大会では全3戦すべて2ケタ安打の強力打線を誇る。桜庭にとっても「世界のトヨタ」でさらに実力を磨き、「津軽の大砲」から「世界の大砲」へ。早ければ3年後のプロ入りにも挑む。