昨秋4強の駒大苫小牧が、23年ぶり決勝進出の苫小牧工を7-0で下し、2年ぶり6度目の優勝を飾った。2年生エース北嶋洸太が4安打完封で、令和最初の北海道王座に導いた。
準決勝札幌第一戦は被安打15、9失点しながら155球で完投。自身初2日連続完投となったこの日は、106球で12奪三振、無四球と一夜で立て直した。精神的に成長し、独り立ちしたエースを軸に、夏12年ぶりの甲子園切符を狙う。
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夏への熱い思いを胸に秘め、静かに勝利の時を迎えた。9回2死、最後の打者を三ゴロに打ち取った北嶋は、小さな笑みを浮かべ、先に整列していた先輩たちの列に加わった。ハイタッチで迎えられると「自分のことよりチームのために投げることができた。これを自信にして、夏につなげたい」と前を向いた。
前日とは別人のような投球だった。1日の準決勝札幌第一戦は、15安打を浴び9失点での完投。走者を背負うと冷静さを失い、安易にストライクを取りに行き、打たれるという悪循環だった。メンタル面の弱さを知っていた佐々木孝介監督(32)は「エースは逃げちゃいけないということを教えたかった」と、あえて、最後まで投げさせた。
この日朝、2日連続の先発を告げる際、同監督はOBで2学年後輩のヤンキース田中将大(30)の高校時代のエピソードを伝えた。「点を取られてもいいじゃないか。マー君はな、甲子園でどんなに点を取られても、自分を失わず最後まで丁寧に投げていたよ」。尊敬する先輩の話を聞いた北嶋は「うまくいかないときこそ、落ち着いて制球重視で投げることができた」。得点圏に走者を背負ったのは1死一、三塁となった2回の1イニングだけ。淡々と投げ抜いた。
厳しい試練も、大事な夏のため。佐々木監督は「独り立ちしてほしいという思いで(2日連続で)送り出した。ナイスピッチングでした。うちで1番の投手です」とたたえた。地区から6試合に登板し、チーム最多46回1/3、650球を投げ計56奪三振。北嶋は「好不調の波を減らし、いい投球を続けてできるように」と、さらなる進化を誓った。
入学直前の18年春センバツ初戦で、駒大苫小牧は静岡に0-7と完敗した。その試合をテレビで見ていた北嶋は「自分が成長し力になって、あの舞台で勝てるようになりたいと思った」。春の経験を糧に今夏、令和最初の甲子園切符を、つかみにいく。【永野高輔】
▽北嶋をリードした竹中 バッテリーで週1回ミーティングを行い、思ったことを言い合ってきた。チーム全体での話し合いを深め、夏はもっと、攻守ともに磨きをかけてきたい。
▽2回2死三塁、左前に先制打を放った8番大沼 全道大会は調子が良く、きた球を捉える自信はあった。(9回に死球で交代したが)大丈夫だと思います。
▽4安打2打点で優勝に貢献した6番伊藤 チーム打撃を心がけた結果です。地元の愛知から札幌まで駆け付けてくれた両親に活躍する姿を見せられて良かった。

