日本文理は富山国際大付に8-3で逆転勝ちし、4強入りを決めた。2-3で迎えた6回1死一、三塁で、代打の渡辺智光外野手(3年)が左中間へ値千金の逆転2点二塁打。重苦しいチームの雰囲気を一掃し、終盤の大量得点につなげた。3日の準決勝は敦賀気比(福井)と対戦する。
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代打の渡辺智が勝利の立役者になった。2-3で迎えた6回1死一、三塁。チャンスに鈴木崇監督(38)は“切り札”を打席に送った。「一発芸の人。元気者」と指揮官が評する代打の“スペシャリスト”が、逆転の左中間二塁打を放った。1ボールの後、2球続けてのスイング。ともにファウルでカウント2-2となってからの5球目だった。内角高めの直球をフルスイング。価値ある逆転の2点二塁打を生み出した。4-3になる逆転長打は、大勝への口火にもなった。
「ファーストストライクから振っていったことが、相手投手に対して有効だった」と積極打法で逆転長打につなげた渡辺智は言った。殊勲打の後、代走の坂井瑛紀(3年)が送り出され、ベンチに退いた。2時間7分の試合でわずか5球、3スイングだけで勝利に貢献した。「走者がたまったら自分に代打が巡ってくる、とずっと待っていた」。もちろん準備は怠らなかった。富山国際大付の先発左腕、中山開斗投手(3年)の投球をベンチでタイミングを取りながら観察し、出番に備えていた。
背番号7をつけた代打要員。県大会初戦2回戦の中条戦(21○0=5回コールド)は左翼手で出場したが、以後は代打専門になった。1打席で結果を求められる難しい役目ながら前向きだ。「1打席でひとつのチャンスを自分がものにすると考えている」と普段の練習でも集中して取り組んできた。「明日(3日、準決勝)もやることは変わらない」。渡辺智は敦賀気比戦でもベンチで出番の瞬間を待つ。【涌井幹雄】

