相模原が延長11回サヨナラ勝ちで2年連続の8強進出を決めた。164センチの強打者、温品(ぬくしな)直翔内野手(2年)が激闘に終止符を打った。

11回1死満塁の絶好機で、今大会ここまで4本塁打と絶好調の温品に打席が回った。「先輩がつくってくれたチャンス、絶対にこの回で終わらせようと思ってました」。初球の低め直球を振り抜くと、打球はきれいに中前へ。劇的サヨナラ打を放ったヒーローは「ホームランも気持ちいいですが、サヨナラが一番、興奮しました」と先輩たちに手荒い祝福を受けて歓喜の笑顔。佐相真澄監督も「温品さまさまです。覚醒しましたね」と、小さなラッキーボーイをたたえた。

強打で2年連続の8強をつかんだ。ティー打撃では重い1・2キロ、通常の980グラム、軽めの700グラムの3種類のバットを振り込み、パワーとスイングスピードを身に付けた。次戦は横浜が相手だが、指揮官は「打つしかないでしょ」とキッパリ。夏4連覇を目指す王者にも、真っ向から立ち向かう決意だ。【鈴木正章】