第101回全国高校野球選手権大会(甲子園)は、8月6日に開幕する。東北6県の代表も決まり、戦後全国最多13年連続の聖光学院(福島)や、45年ぶり復活出場の秋田中央などが出場する。

今年の各県大会を振り返る特集第2弾は、担当記者が大舞台での活躍を期待する「推しメン」を紹介。プレーだけでなく、独自な視点で注目選手に迫った。同1日から甲子園練習がスタート。3日には組み合わせ抽選会が大阪市内で行われ、対戦相手が決定する。

   ◇   ◇   ◇

<八戸学院光星(青森)横山海夏凪(みなぎ)投手(3年)>

投手陣5人の中で唯一の左腕だ。大一番の3回戦・青森山田戦で、仲井宗基監督(49)が今大会初先発に起用。初回、青森山田の先頭に本塁打を打たれたが動じず、変化球主体の丁寧な投球で抑えた。結果は4安打1失点完投で、大きな白星を引き寄せた。

仲井監督は「継投も考えていたが、球が走って気持ちも入っていた」と目を細めた。完投は練習試合を含めても初めて。決勝の弘前学院聖愛戦も6回から救援し、4イニングを2安打1失点の好投。優勝の瞬間をマウンドで味わった。

対戦校の監督が「全員が4番」というほどの強力打線を誇るが、6試合で失策2の守備も洗練されている。投手陣も青森大会で成長ぶりを見せ、特に横山海の急成長が光った。「つらい練習に耐えてきた。甲子園までまた練習に打ち込む」という左腕に期待が高まる。【北村宏平】