星稜・奥川恭伸(3年)は前日から一転して「裏方」で勝利に貢献した。

6回のピンチでは伝令に向かい、荻原を激励。2年生右腕は無失点で切り抜けた。「昔は僕が行くと打たれるジンクスがあったんですが三振に取ってくれてよかった。なごませる感じでした」と笑った。

心配された体調も問題なさそうだ。165球投げた激闘後はマッサージなどでケアした。睡眠、食事も通常通り取れた。「どうかなと思ったけど大丈夫でした。筋肉痛はあったけど、全然投げられるなと思った」。林監督にも状態を細かに伝え、この日はスタンバイが決まった。僅差なら終盤に短いイニングで登板する可能性があったが、ごく軽いキャッチボールだけで済んだ。

20日、中京学院大中京との準決勝は2日間の休養を挟む。「今日も全員野球で勝てました。休ませてもらったので次は万全に近い状態でいけると思う。みんなに、次につなげてもらった。これを途切れさせないようにしたい」。仲間への恩返しを誓い、次戦登板に意欲を燃やした。