全国制覇を果たした履正社ナインは午後7時すぎに大阪市内の宿舎に到着し、保護者や関係者の拍手で出迎えられた。

甲子園の緊張から解放された選手たちは、保護者との記念撮影で笑顔であふれた。

主将の野口海音(みのん)捕手(3年)は「この甲子園は緊張よりも1試合1試合、楽しめました。ベンチの雰囲気を見て熱くなったり冷静になったり。それも含めて、楽しめました」とニッコリ。そんな野口を見て、主砲の井上広大外野手(3年)は「野口は厳しいこともよく言いますし、ふざけることも言う。一番に選手のことを気遣ってくれていた。ダメなことはダメ。しっかりと正面を向いて言ってくれた。いい主将でした」と温かい視線を投げかけた。

センバツ終了後はレギュラーとメンバー外でバラバラになりかけたチームを、時には野口主将が厳しい言葉をかけながらチームをひとつにし、全国の頂点へ登りつめた。「チームのために頑張ってきてよかった」と野口主将。笑顔でこの夏の戦いを締めくくった。【保坂淑子】