履正社が16日、秋季近畿地区大会大阪府予選で明星を13-3の5回コールドで下し、3回戦に進出した。初回に3ランで先制されたが、打線が10安打を放って圧倒した。

「7番左翼」で初先発して3打数3安打の両井大貴外野手(2年)の父伸博さんは、明星野球部OB。自宅では打撃練習を手伝ってもらうなど、父の指導で腕を磨き、中学時代にはU15日本代表にも選出された。だが、両井が高1の冬、49歳の若さでクモ膜下出血で急逝。初めて1桁の背番号をもらった今秋、父の母校と対戦し「縁があるなあと思いました」。

3安打は全て先頭打者で放った。2点リードの3回は右越え三塁打で出塁して犠飛で生還し、5回は四球を選んで全4打席出塁。「技術のことよりも、野球を楽しめと言ってくれていた。今日はそれが出来たと思います」。チームは2試合連続コールド勝ち。2年連続のセンバツ出場へ、新戦力の台頭は欠かせない。【望月千草】

◆両井大貴(りょうい・だいき)2003年(平15)2月10日生まれ、大阪府堺市出身。小2から西陶器ジュニアファイターズで野球を始め、オリックスバファローズジュニアにも所属し、当時は捕手。泉ケ丘東中では、外野手として松原ボーイズに所属、U15日本代表も経験。履正社では2年春にベンチ入りも、夏はベンチ外。173センチ、80キロ。右投げ左打ち。