帝京は打線が散発2安打に抑えられ、完封負けした。10年ぶりのセンバツ甲子園出場が確実となる優勝を逃した。

前田三夫監督(70)は「打てなかったね。シンカーかね。もう少し、打てると思ったんだけどね。ここ一番で打てないんじゃ、しょうがない」とため息交じりに切り出した。

国士舘・中西のボールを捉えきれなかった。直球の球速は130キロほどだったが、サイド気味から丁寧に投げられ、詰まったフライや内野ゴロを打たされた。前田監督は「中西君はボールが伸びて、変化球のキレも良かった。先取点を取りたかった。調子に乗せちゃった」と振り返った。3回に失策も絡み、4失点。序盤で開いた点差を跳ね返すことが出来なかった。

関東第一、日大三ら実力校を破り、決勝まで進んだ。試合前「今日(甲子園を)決めようぜ」と送り出した。手応えがあっただけに「このチームはチャンスをつかんだ。勝てる能力はありました。ここで勝たせたかった」と悔やんだ。

来年へのテーマを問われると「チームの中でピークは来ていたのに、こういう敗戦。今現在では、どうすべきか思い当たらない」と正直に答え、「勝たせたかったというのが本音。勝たせられなかったのは残念に思います」と続けた。