今秋ドラフト候補の明石商(兵庫)・中森俊介投手(3年)にギアが入った。甲子園高校野球交流試合の開催が決定。明石市内の同校でキャッチボールをしていると、狭間善徳監督(56)が近づいてきた。
狭間監督 慌てるなよ。2カ月あるからな。
中森 いい状態にします!
狭間監督 えらい自信やな。お前、大したことないからなあ。(甲子園で)完封したこともないしなあ。
甲子園では1年夏から3季連続で登板。昨夏は2年生最速タイの151キロを記録し、順調に階段を上がってきた。だが、新型コロナウイルスの影響で4月上旬から約2カ月間休校。狭間監督は「ちょっと良くない。投げ込めていないし、走り込めていない」と渋い表情を見せながらも、愛のムチにより「目が変わった」と教え子の変化を感じた。
一方で打のドラフト候補は快調だ。この日、分散登校で姿がなかった来田涼斗外野手(3年)は電話で報告を受け「分かりました!」。今月2日から週3日、1回1時間半の練習が始まっているが、監督の目にはタイミングの計り方に成長が見えているという。「これはおもろいな、と。本人には言いませんが」。時に上げ、時に落とす-。将の愛情を受け止めた投打の柱が8月にかみ合えば、魅力はさらに増すだろう。
ぶれないのは横のつながりだ。高野連、関係者へ感謝した狭間監督は「どんな試合にも一丸で戦う。『近畿のチームはこれだけ強い』と見せたい」と言い切った。その1試合に、全ての思いを込める。【松本航】

