甲子園の悔しさをぶつけた。1-0の2回2死一、三塁。東海大相模・鵜沼魁斗外野手(3年)の打球は左翼外野席後方のフェンスを直撃した。高校通算29号を「真っすぐが来ると思ってタイミングは外れましたが、芯に当たりました」と言った。
2番手で登板したばかりの平塚学園のエース・小田のカットボールをたたいた。直前に同じ球を見逃し追い込まれていたが、2度は通用させなかった。
甲子園交流試合では大阪桐蔭に逆転負け。東西横綱対決と目されたが、強力打線が3安打に抑えられた。鵜沼自身も4タコ。いい当たりが正面を突く打席が続いただけに「悔しかったです」。中1日で、鬱憤(うっぷん)を晴らした。
門馬敬治監督(50)の“猛ゲキ”があった。前日の練習日。選手を集め「切り替える必要はない。大阪桐蔭に負けた悔しさを捨てるな。負けた悔しさは、ためておけ」と鼓舞した。代替大会とは異なる舞台とはいえ、甲子園で負けたのに試合が続く。指揮官にとっても初めての経験だった。「体の疲労より、精神的なダメージの方が大きい。その難しさはありますが、全力でやるしかありません」と臨んだ。
チームは、この日の朝も1時間近く打ち込んでから球場入りした。鵜沼は初回、先頭で四球を選ぶとガッツポーズ。気迫を前面に出し、先制ホームにつなげた。追い付かれた後の5回にも四球を選び、この回7得点につなげた。「(甲子園で大阪桐蔭に敗れた)あの経験を今後に生かして頑張りたい」。4強進出。高校野球の集大成まで、残り2勝だ。【古川真弥】

