横浜隼人(神奈川)・加藤大投手(3年)は「火の玉ストレート」の後継者に名乗りを上げる。打者にボールの下を振らせる本格派。「直球には本当に自信があります」と胸を張る。コロナ禍では下半身主体のフォームを追求。筋肉量も増やし、最速を149キロと昨年夏から5キロ上げた。

真骨頂は今夏の神奈川独自大会前に行われた東海大相模(神奈川)との練習試合。3回を投げて無安打無失点7奪三振。強力打線にすべて直球で挑んだ。「直球がどれだけ通用するか試したかった。相模打線にこれほどできたのは良かったです」と手応えをつかんだ。引退後も成長を続け、10月に自己最速を151キロに更新。水谷哲也監督(56)は「下半身を鍛えたらもっと球速は伸びる」と期待している。

憧れは阪神藤川の投球。06年のオールスターで、カブレラ(西武)に直球勝負を予告し、三振を取る姿を動画で見て鮮烈な印象を受けた。今季引退を表明した名クローザーのように「抑えをやりたい。球速よりは質にこだわっていきたい」と目を輝かせる。分かっていても打てない直球で、プロの世界で守護神を目指す。【湯本勝大】