西日本短大付(福岡)が、19年以来3年ぶり2度目の春優勝に王手をかけた。小林西(宮崎)と両軍合わせて21安打13得点の乱打戦に勝利。逆転に次ぐ逆転のの展開で、最後は主将の今田塁陽(るいや)外野手(3年)が決勝打を放った。神村学園(鹿児島)は今春センバツ8強の九州国際大付(福岡)に競り勝った。決勝戦は29日にサンマリンスタジアム宮崎で行われる。
BIGBOSSの「後継者」が、試合を決めた。5-6の8回1死一、二塁。西日本短大付の今田が、内角低めの直球をとらえた。「初球がスライダーだったので次はストレートしかないなと。全力を出すだけでした」。左中間へ逆転の2点適時三塁打。同校OBの日本ハム新庄監督と同じ長崎県生まれ。さらに同監督が高校時代に背負っていた背番号「8」のキャプテンが、息詰まるシーソーゲームに決着をつけた。
1回に先制。5回に逆転を許したが、直後に5番山口雄大内野手(3年)の3ランでリードを奪い返した。その後8回に再び逆転されるなど、目まぐるしい展開だったが「どんな場面でも声を出して自分たちの流れに持ってくる。それは春の福岡大会からできています」と今田は言う。チームに粘りを発揮し、最後は大黒柱がヒーローになった。
新庄監督と同学年でチームメートだった西村慎太郎監督(50)は「彼をキャプテンに指名したのは人間性。野球だけじゃなく、日常生活からしっかりしている」と、話す。さらに「僕に娘はいませんが、娘がいたら結婚させてあげたい。でもあの子は僕がおやじになるのは嫌でしょうけど」。冗談を交えながら、今田への絶大な信頼を明かした。
両軍合わせて21安打13得点の乱打戦に勝利。興南(沖縄)のエースだった現オリックス宮城に勝った19年以来、3年ぶり2度目の春優勝に王手をかけた。昨夏の福岡王者が、南国宮崎でも頂点に立つ。【只松憲】
○…神村学園が優勝した17年以来5年ぶりの決勝進出を果たした。先発の内堀遼汰投手(3年)が、2失点で公式戦初完投。九州国際大付の4番佐倉は、中学時代の硬式チーム「球道ベースボールクラブ」の1学年下の後輩。「いいバッターなので、ねじ伏せるというイメージでした」と3打数無安打に封じ、先輩の意地を見せた。今春センバツ8強の強敵を相手に好投し「自信にしていきたいです」と引き締めた。
○…九州国際大付が18年以来4年ぶり3度目の春優勝を逃した。エースの香西一希投手(3年)が、7回の走塁で左足首を痛めるアクシデント。代わった2番手の松尾海翔投手が、7回に勝ち越しを許した。香西について楠城徹監督(71)は「本人は投げる気でしたが、大事を取ってやめました」と、軽傷を主張。今春のセンバツ8強で、優勝候補の大本命だったが「課題も収穫もあったので満足です。夏に切り替えたい」と話した。

