来春選抜高校野球大会の21世紀枠の地区推薦校9校が8日に発表され、九州は、鹿児島県推薦校の全国屈指の公立進学校、鶴丸が選出された。
吉報を受け、就任7年目の福田健吾監督(55)は「うれしいです。日頃の取り組みの成果が9校に選ばれた要因の一つと思います。自信にもしながら、おごらずコツコツと、今までやってきたことを継続出来ればと思っています」と喜んだ。
秋季鹿児島大会では、最速は120キロないが、緩急と制球が武器の横手投げエース右腕、松下侑聖投手(2年)を軸に守り勝つ野球で、春夏通算29度の甲子園出場を誇る鹿児島実を下すなどの快進撃で4強入り。準決勝もれいめいにサヨナラ負けの大接戦を演じた。
東大や京大をはじめ九大など国立大合格者が200人を超える偏差値74の県内公立トップ進学校だ。練習時間の確保が難しい環境(平日約1時間、試験にともなう練習停止は年間70~80日)ながら、文武両道校の模範としての活躍が評価された。
甲子園には唯一、100年近く前の25年センバツに鹿児島一中として出場した。これが県勢初の甲子園出場だった。野球部は、ベースボールを初めて「野球」と翻訳し、野球の名づけ親とされる中馬庚(ちゅうまん・かなえ)が教師として赴任した1899年(明32)に創部されたという伝統校だ。福田監督は「すごい方が、うちの野球部を創られて、最初の監督になられたということを聞いて、すごい学校なんだと感じています」と偉大な歴史をかみしめた。
来年1月26日の選考会で、本大会出場の2校が選ばれる。鹿児島からは、秋季九州大会4強の神村学園選出は濃厚で、14年大会の神村学園、大島(21世紀枠)以来の「ダブル選出」へ前進した。来年4月に学校創立130年を迎える節目に花を添えられるか。
◆鶴丸 1894年(明27)創立の鹿児島県尋常中学校を前身とする男女共学公立校。偏差値74。普通科に946人(女子448人)が学ぶ。野球部は1899年創部。部員31人(マネジャー5人)。甲子園は25年センバツ出場。主な卒業生は元南海、横浜大洋の池之上格、J3鹿児島の徳重剛社長ら。所在地は鹿児島市薬師2の1の1。前田光久校長。

