夏の甲子園に初出場した新潟産大付の新チームが17日、同校グラウンドで始動した。新主将には甲子園でもベンチ入りした長坂啓汰内野手(2年)が就任。県勢7年ぶりの初戦突破を果たした先輩を超えることを目標に掲げ、けん引役を務める。

長坂が1、2年生32人をまとめる第一声を発した。「むちゃくちゃ元気だしていきましょう」。直後にランニングの先頭に立つ。午前8時から部室やグラウンドの掃除をした後、打撃練習、ノックと比較的軽めのメニュー。作業開始前、全員が整列する中で吉野公浩監督(57)から主将に指名された。

「3年生の3倍は練習しないと超えられない」。吉野監督からそう伝えられると、「やってやろう」と気を引き締めた。甲子園では出番はなかったが、伝令を務めた。「1球ごとに歓声が起きて雰囲気が変わる。楽しかった」。その舞台に「絶対に戻りたい。まず秋の県大会で優勝。来春のセンバツに出て、来年の夏は甲子園で先輩たち以上の成績を残す」と決意した。

「平野(翔太前主将)さんと同じことはできない。自分は率先して動く」。ナインを叱咤(しった)しながら引っ張った前任者とは異なる形でも、行動で示すスタイルは貫く。同監督からは「内外野、投手、捕手とすべてやってもらう」と求められている。

「なんでもやる」と長坂も承知の上だ。兄の陽(ひなた)コーチ(23)は日本文理の主将として19年夏の甲子園に出場。「もちろん兄にもアドバイスしてもらう」。がむしゃらな新主将の下、再スタートを切った。【斎藤慎一郎】

◆長坂啓汰(ながさか・けいた)2008年(平20)1月18日生まれ、柏崎市出身。米山小4年から軟式野球を始める。瑞穂中では投手で3年の県大会で3位。新潟産大付で内野手に転向し、1年の春に初めてベンチ入り。2年春は背番号「6」をつけて2試合に出場。178センチ、64キロ。右投げ両打ち。

○…吉野監督は新チームに「甲子園基準」を求める。2回戦で京都国際に0-4で敗れたが、終盤まで競り合うなど1回戦を含めて好試合を演じた。それでも「甲子園はすべてがスピーディー。そこに惑わされた」。球場入りから試合中の行動まで「せかされている感じがした」と言う。「これから甲子園のリズムを浸透させる」。そして「それが分かった上でまた試合がしたい」と再挑戦を誓った。