岩手決勝は、今春センバツ出場の花巻東が盛岡大付との接戦を制して3季連続、2年ぶりに春の王者に輝いた。先発マウンドに上がった赤間史弥外野手(3年)が8回6安打1失点と好投。戸倉光揮内野手(2年)の2本の犠飛で試合を決めた。
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花巻東は攻守の粘りで勝利を引き寄せた。1-1の同点で迎えた9回1死満塁、打席には先制の犠飛を放った戸倉。カウント2-1から伝令に駆け寄った大山の「力が入りすぎている、7割の力で」と送り出され、「あの言葉で力を抜くことが出来た」と勝ち越しの犠飛を放った。最終回からマウンドに上がったエース萬谷がこの1点のリードを守り抜き、3季連続王者を手にした。
波乱が起こりやすい春を制した。昨春は県大会1回戦で敗退。夏はノーシードで、苦戦を強いられながら甲子園切符をつかんだ。この日、先発の赤間は「第1シードを絶対に取らなきゃいけない」と1年前の雪辱を胸にマウンドに上がった。2回は3者連続三振で手応え。走者を許しながらもストレート主体の力強い投球で1失点と粘った。佐々木洋監督(50)も「ディフェンスは良かった。赤間のピッチングに尽きるかな」とたたえた。
3季連続で県王者を守り抜いたが、指揮官は満足していない。古城大翔主将(3年)ら打線の軸をけがで欠く中、得点力不足の課題が浮き彫りとなった。「1点差のゲームが多かった。優勝した喜び以上に、選手たちもこの夏、簡単に出られないんじゃないかという危機感が非常に高いんじゃないかと思っています」と気を引き締めた。その上で「新戦力を試しながら夏につなげられる大会にしたい」。2季連続王者が懸かる東北大会に挑む。【高橋香奈】
○…盛岡大付はライバルに惜敗し、2年連続の春王者には届かなかった。守備では仲間を救うダイビングキャッチ、一時同点の適時二塁打も放った許定捷外野手(3年)は「執念でした」。昨年からの主力で、経験を余裕に変えてきたが「もっと自分の力を出し続けられるようにするのが課題。レベルの高い戦いの中で、夏につながる大会にしたい」と東北大会でも力を蓄える。

