東学大付のエース右腕、重松拓歩投手(3年)が、投打でチームを支えた。6番投手で先発出場し、9回6安打5失点。「60点くらいかな」と悔しさをにじませるも、120球の熱投で最後までマウンドを守り抜いた。

打撃では勝負強さを発揮した。2点を追う四回1死二、三塁の場面で打席が回ってきた。「打てるだろうな」と強気で打席に入り、同点の中前2点適時打。7回にも再び中前へ2点適時打を放ち、2安打4打点と躍動した。先発メンバー唯一の3年生が、意地を見せつけた。

一度は野球を諦めた。中学時代は神奈川・座間ボーイズでプレーしたが、受験を機に野球への情熱が冷め、競技から離れた。父の寿生(ひさお)さんは「高校で野球をやらないと聞いたときは寂しかった」と振り返る。

転機は高校1年の夏だった。中学時代の仲間がベンチ入りし、画面越しに高校野球を見た。「やっぱり球児っていいな」。日に日に野球への思いは強くなり、高校2年春に入部を決断した。「最初はブランクもありましたけど、仲間たちもすぐ受け入れてくれてありがたかった」と感謝する。

戻ってきた右腕が、投打の活躍でチームを勝利に導いた。試合後は「球児になれてよかった」と笑顔を浮かべ、舞台に立てた喜びをかみしめていた。

【高校野球 夏の地方大会2026】