敗退チームのドラマにスポットを当てる「胸張ってイイじゃん」を随時掲載し球児たちの奮闘に迫ります。

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「まるで走馬灯のようでした」。最後まで出番は訪れなかった。それでも南平(西東京)の光辻(みつつじ)拓馬投手(3年)は、ベンチから必死に声援を送り続けた。サヨナラ打が右中間に落ちた瞬間も「センターがカットにつないで絶対にアウトにしてくれる」と最後まで祈った。それでも、あと少し届かなかった夏1勝。敗戦が決まると「過去の練習や試合をふと思い出して…」と言葉を詰まらせた。

中学時代は陸上部に所属。高校野球という特別な舞台を経験したいという思いから、入学後に野球部の門をたたいた。当初は「荒波にのまれるような感覚で、うまくいかないことばかりでした」と振り返る。それでも「自分にできることをやろう」と練習を重ね、主将としてチームを牽引(けんいん)。実力も着実に伸ばし、春の大会では背番号1を背負うまでに成長した。試合後、監督からねぎらいの言葉をかけられると、涙が止まらず…。マウンドに立つことはかなわなかったが、積み重ねた3年間に悔いはない。【田島優大】