初戦突破には届かぬも、釜石・小笠原颯真主将(3年)が意地の一打を放った。0-1で迎えた4回、1死三塁で一時同点とする中前適時打で鼓舞した。
チームは6回に勝ち越しを許し敗戦。それでも「これまでチームが積み上げてきたものはこの1戦で出せたと思います。誇りに思ってこれからも進んでいきたい」と胸を張った。
今年4月、学校の北東に位置する大槌町で山林火災が発生。被害を受けた地区から通っていたチームメートも4人いる。自宅近くに火の手が迫り避難所生活を送って休部した仲間、避難施設の運営などのボランティアをした仲間もいた。「自分たちのチームだけじゃなくて、一生懸命になって応援してくれる地域の皆さんの期待に応えたいという気持ちもありました」。初戦突破というチームの目標、地域の希望も背負い最後まで戦い抜いた。
小笠原は今夏で野球人生に一区切りをつけ、「地域の方々に安心を与えられる姿がすごくかっこいいと思いました」と憧れを抱いた消防士を志す。高校野球を振り返り「つらいときもありましたけど、親御さん、チームメート、地域の皆さんが支えてくれたから楽しく野球ができました」。一冬越え、今度は周り人々を支えられえる存在になる。

