健大高崎(群馬)が天理(奈良)を1-0で破り、夏の甲子園では初めての決勝進出を決めた。
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やっぱり主役は、この男だった。鍛え上げた前腕をしならせ、健大高崎の佐藤麻恩(まおん)投手(3年)が決勝行きを導いた。「4番投手兼DH」の“大谷ルール”で出場し、勝利打点&勝利投手と投打二刀流の強みを存分に発揮した。夏の甲子園では同校初の決勝進出に導き「日本一になる手前まできているので、チャンスがつかめたらうれしい」と意欲満々だ。
大一番でも勝負どころは逃さない。打線が初回に天理エースの長尾の立ち上がりを攻め、1死一、二塁の好機を制した。「自分で打点を挙げて、自分を楽にさせる」。その意識で打席に立ち、甘く入った初球の直球を逃さず右前へ先制適時打。完封勝利を収めた2回戦の東海大甲府(山梨)戦以来のマウンドでは、今大会3試合で20得点を奪ってきた天理打線を散発2安打と封じ込んだ。「スライダーがうまくしっかり低めに決まって、うまく打たせてとることができた」と胸を張った。
チーム内では、随一の筋トレマニア。アームカールやサンドボールを使って鍛え上げた前腕は、格闘漫画の主人公のようにムキムキだ。「バッティングだったらインパクトだったり、ピッチングだったらリリースの瞬間に力を入れることだったりにいいと思います」。筋肉は裏切らない。コツコツ積み上げた2年半の成果を勝負どころで出した。
仲間たちが付けたあだ名は、顔立ちがそっくりという「おさるのジョージ」だ。世界中の子どもたちから愛されるキャラクターに負けじと、好奇心旺盛な健大高崎の“ジョージ”は「『史上初』のところまできている。新しい健大高崎の歴史を作って、どんどん知られていきたい」と名を上げる。【平山連】
◆佐藤がまた1-0V打 健大高崎・佐藤が東海大甲府戦に続き、自らの打点で勝利投手に。スコア1-0試合で2度のV打&白星をマークしたのは大会初。
◆佐藤麻恩(さとう・まおん)2008年(平20)4月3日生まれ、群馬県富岡市出身。小1から黒岩ユニオンズで野球を始め、群馬西毛ボーイズ時代の中3時には東日本代表の一員として世界大会に出場。健大高崎では2年春からベンチ入りし、今春の関東大会準々決勝では横浜エース織田から本塁打を放った。趣味は温泉、好きな言葉は「恩返し」。173センチ、S81キロ。右投げ左打ち。
▽健大高崎・石垣(9回2死満塁のピンチで三振締め)「同点に追いつかれたら行くと言われていましたが、勝っている状態で送り出されたので、プラスの気持ちで上がりました。全球、一番自信のあるカットボールを投げました」
▽健大高崎・石田雄主将 最後のピンチの場面はアウェーの雰囲気だったけど、帽子のつばの「健闘心」という文字を見て平常心に戻れた。智弁和歌山は格上の相手。格下なりに執念をもって戦いたい。

