甲子園常連校の東北高校(仙台市)野球部内で暴力行為があった問題で、宮城県警泉署などは24日までに、傷害や暴行容疑で、2年生部員8人を近く書類送検する方針を固めた。

 調べでは、2年生部員は9月13日、練習試合後の昼休みに池で釣りをした同学年の男子部員らをグラウンドで殴るなどし、さらに別の2年生部員が部室で男子部員1人に暴行を加えた疑いが持たれている。グラウンドでは多数の部員が被害を受けた部員らを取り囲んでいた。

 部室で暴行を受けた男子部員は全身打撲を負い、埼玉県の自宅近くの病院に入院。被害届を受け、泉署は部員や関係者から任意で事情聴取し、捜査を進めていた。

 学校側は9月16日の記者会見で「2年生部員を同学年の部員がグラウンドで3発殴り、部室では別の2年生部員が10発程度殴った」と説明。部室で暴行を受けた男子部員の両親側は「集団リンチだった」と主張、当事者数や内容が食い違っていた。

 東北高は2003年夏の全国選手権大会でダルビッシュ有投手(現日本ハム)を擁して準優勝するなど甲子園に春18度、夏20度出場した強豪。今回の問題を受けて秋の宮城県大会出場を辞退し、春の選抜大会への道が閉ざされた。