エンゼルス大谷翔平投手(28)が打撃絶好調の波に乗り本塁打王争いで独走態勢に入りつつある中、米国ではヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(31)との「大谷VSジャッジ論争」がまた聞こえてきた。野球トーク番組を配信するポッドキャスト「ファウル・テリトリー」では、ロイヤルズなどで活躍した元外野手ロレンゾ・ケイン氏とホワイトソックスなどで活躍した元捕手A・J・ピアジンスキー氏が論戦。ケイン氏が「オオタニは球界ベストの選手。何でもできる」と主張すれば、ピアジンスキー氏は「ジャッジの存在価値はチームにとって計り知れない」と応戦していた。
今季も本塁打王とMVPを争うことが期待される2人。だがジャッジはケガで離脱しており、今後が懸念されている。6月3日のドジャース戦の守備中に打球を追ってフェンスの扉部分にぶつかり右足のつま先をコンクリートに強打して負傷したものだ。痛めた右足親指は骨折こそしていなかったものの靱帯(じんたい)を痛めており、16日にはブーン監督が、炎症を抑えるための2度目のPRP治療を受けたことを明かし「いつ復帰できるか、まったく分からない」と話している。ESPNのバスター・オルニー記者は「右打者にとって右足のつまさきは打撃のときに体重がかかる重要な箇所。完治するまで復帰はさせられない。時間がかかるだろう」と指摘し、オールスター戦明けまで復帰できない可能性に言及していた。
もしジャッジの復帰が後半戦からになるとすると、残りのシーズンを離脱することなく今季ここまでの本塁打ペースで打ち続ければ45本塁打ほどになる計算。しかし大谷が本塁打ペースを上げているだけにキング争いは厳しくなるかもしれない。そうなれば、大谷には投手としての活躍もあるため、MVP争いでも不利になる。ニューヨークの地元メディア「NJコム」では「ジャッジのMVPレースはすでに終了したのか?」という諦めムードの記事が早くも出ている。それには「ジャッジの復帰時期にかかわらず、もう決まったのかもしれない。オオタニは二刀流としてエリートクラスのプレーを続けている」と書かれていた。
ジャッジが負傷者リスト入りしたのは今季これが2度目だが、振り返るとこれまでもケガの多い選手だった。大谷を抑えてMVPに輝いた昨季は珍しくケガで長期離脱することがなく、自己最多の157試合に出場した。ジャッジにとってケガが最大の敵。今回のつま先のケガは避けることができたものだっただけに、チームメートからは「あそこまで打球を追わなければよかったのに」と嘆きの声も出ているという。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「水次祥子のMLBなう」)




