【グッドイヤー(米アリゾナ州)18日(日本時間19日)=斎藤庸裕】レッズ秋山翔吾外野手(31)がメジャーキャンプ初日を迎えた。フリー打撃では堅実にボールを捉え、激しい外野手のポジション争いへ、好スタートを切った。

見た目は青から赤になっても、秋山は変わらなかった。フリー打撃で柵越え連発の周囲をよそに、中堅から左方向を中心に弾道の低い打球を飛ばした。「何で自分の居場所を見つけるかと言ったら、どれだけ確率よくコンタクトできるか、ヒットゾーンに飛ばせるか、粘って四球を取れるか、そういうことなのかなと。今日だけでも、だいぶ再認識しました」。日本を代表するヒットマンらしく、シュアな打撃に徹した。

外野で実績のあるカステラノス、昨年8月のデビューから19発を放ったアキーノらと同組。「打球の質、飛び方というか、日本でなかなか見られる打球の出方はしないという感じ」と度肝を抜かれたが、同時に冷静になった。チームの昨季出塁率(3割1分7厘)は地区最下位。出塁を求められる立場にいる。「自分を見失わずに済むかなと。こういう打球はどう頑張っても出ない」。コンパクトなスイングで持ち味を存分に発揮した。

キャッチボールでは「相手がちゃんと見つかるかどうか…」と心配したが、同じ外野手のシェブラーから声をかけられた。練習の流れにとまどっても「次こっちだよって言ってくれる選手もいる。すごく有り難い」と仲間が助けてくれた。「いい緊張感で、いい練習ができた」。らしさを見せながら初日を終えた。