【スコッツデール(米アリゾナ州)19日(日本時間20日)=四竈衛】WBCに出場した侍ジャパンのロッキーズ菅野智之投手(36)が、日本球界へ提言を投げかけた。過去最短となる準々決勝敗退を受け、個人的な見解として「ピッチクロック」などへの対応を含め、緊急改革の必要性に言及した。その一方、自らは今後も代表への意欲をのぞかせた。

今や、海を渡り、メジャーリーガーとなったとはいえ、巨人時代の18年から6年間、選手会長を務めた菅野は、言葉を選びつつ、日本球界に対する思いを口にした。度重なるMLBのルール変更に、必ずしも「右へならえ」と同調する必要はない。その一方で、「ピッチクロック」をはじめ、WBCなど同じ国際舞台で戦う以上、迅速な対応は避けて通れない。「導入できるのであれば、した方がいいですし、ただ、日本の場合はなかなか初動が遅いというか、難しさはやっぱりあると思う」。

昨季メジャーデビューした菅野にすれば、米国流に適応したうえでWBCに臨んだ。だが、NPBの若手投手が苦心した姿も目にしてきた。「選手を第一優先に考えてほしいと思いますし、日本球界がより良くなっていく、世界基準で戦っていけるようになっていけばいいなと思っているので、そういう観点で考えてもらえたら、いい方向に進むんじゃないかなと、僕個人は思っています」。

たとえ体調面が万全でも、緊迫した舞台で、実力を出し切ることは簡単ではない。そんな状況下で、「ピッチクロック」など不慣れな外的要素が加われば、不安材料は避けられない。「DHも何年も議論して、やっと来年からというふうになっていますし、ピッチクロックも今話し合って、いきなり来年からと…。スピード感が求められる中で、難しさというのはある。選手ファーストで考えれば難しい話ではないと、僕は思います」。

WBCで連覇に届かなかった悔しさだけでない。日米両国の実情を知る菅野は、願いを込めるかのように、ひと言ずつ、丁寧に言葉をつないだ。