気づいたら今年も快音発進! パスポート紛失で来日と調整が遅れていた阪神の主砲マウロ・ゴメス内野手(30)がDeNA戦で初実戦に臨み2打数2安打1打点。長い間待たせてゴメスとばかりに二塁打を連発した。開幕まで急ピッチだった昨年を思わせる「いきなり」ぶりを沖縄キャンプ中に実践。ほら前を見てごらん、これが虎の4番の歩む道だ。
4番ゴメスが帰ってきた。しかも、いきなり打った。要したのは1度のスイング。1回2死一塁だった。カウント2-0からDeNA高崎が投じたカットボールを仕留めた。雨でぬかるむグラウンドを物ともせず、外野の芝生へ一直線。三塁線を破る二塁打で2年目を歩み出した。
ゴメス 今日は体の感じ、打席の感覚が良かった。打てる球をしっかり打てたよ。
ベース上で主砲はうなずいた。見守ったファンの1人は思わず「遅れてきた方がええやん」とつぶやいた。1月下旬にパスポートを盗まれ、予定していた来日が遅れた。キャンプには8日に合流し、別メニュー調整から。出遅れを危惧されながら、3回2死一、三塁のチャンスではまた左翼線へ痛烈な適時二塁打を放った。周囲の不安をスイングスピードと鋭い打球で吹き飛ばした。代走を送られベンチへ向かうと、沖縄名物の指笛で迎えられた。
ゴメス 来日が遅れてしまったけれど、しっかりトレーニングはできた。ゲームが続くから開幕に向けて合わせていきたいね。
問答無用とばかりに、バットで結果を残す。この光景は昨年も同じだった。愛娘の体調不良で来日が遅れ、キャンプ中には右膝を痛めた。初実戦は3月15日。それでも開幕から4番に収まり、打点王を獲得した。そんな昨年より19日早い初実戦。シーズンまでの準備期間は1カ月以上も残されている。
巨人の三沢スコアラーは「思った以上に振れている。恐怖感は変わらずある。(去年の初実戦と比べ)今の方がいいんじゃないですかね」と舌を巻いた。昨年は3月28日開幕戦の東京ドームから、巨人戦打率3割7厘、6本塁打19打点をマークした。球団創設80周年のメモリアルVへ、必ずライバルとなる巨人。2打席、わずか5球で、今年もGキラーになる印象を植え付けた。
和田監督も驚きながら「1年前に初めて見たときよりも、日本の投手に対応しようとするスイングが出来上がったな。体が出来上がったときのスイングが楽しみだね」と期待を込めた。2人の約束は40本のホームラン。早くも実戦クリアのゴメスは「勝利に貢献できるようにシーズンに向けてやっていきたい」と誓った。【松本航】
◆昨年2月24日のゴメス 宜野座キャンプでは筋力トレーニングだけを行い、わずか2時間で早退。前日23日オープン戦中日戦出場のため北谷まで移動したが、右足の張りを訴え球場を離れた。25日の練習試合韓国・LG戦も欠場し、キャンプ中の実戦出場はならず。結局、実戦デビューは3月15日の教育リーグ中日戦(ナゴヤ)。初回に岩田から中前打を放ち、周囲をホッとさせた。




