阪神は球団創設80周年を記念して「永久欠番デー」を開催した。この日、巨人とのオープン戦は和田豊監督(52)をはじめ全選手が故藤村富美男氏の永久欠番「10」を背にしたユニホームを着た。

 猛虎打線が今季最初の巨人戦で沈黙した。新3番候補である西岡の状態が上がらず、4番ゴメスも左脇腹の張りで負傷欠場する中、先発に再転向した西村らに封じられた。わずか5安打でオープン戦2度目の0封負け。ライバルとの“前哨戦”には敗れたが、春が来る前の一時的な冷え込みだと信じたい。

 今季初めての本拠地巨人戦は「永久欠番デー」と銘打たれ、偉大な先人たちの功績をたたえるセレモニーが行われた。聖地の華々しいムードとは裏腹に、猛虎打線はつながりを欠き沈黙してしまった。

 和田監督 甲子園でやる時には、こういうゲーム展開になることが多いから。1点をどうやって取るかを追求していかないといけないな。きょうは進めるところでできなかった。

 相手は先発に再転向した右腕西村。3回までは完全に抑えられた。チャンスが訪れたのは4回、鳥谷と上本の新1、2番コンビが連打で無死一、二塁。ここで打席に立った3番西岡は初球にセーフティー気味のバントを試みるもファウルとなり、最後は浅い左飛に倒れた。そして、ゴメスの負傷欠場で4番に座ったマートンも遊ゴロ併殺で結局、得点できなかった。

 西岡 頭の中と体の反応が一致していない。(開幕まで)あと20日。それまでにうまく順応していこうと思います。

 オープン戦打率9分1厘の“新3番候補”は調整途上であることを明かし、開幕までに仕上げる覚悟を示した。指揮官も状態の悪さを認識しながらも、西岡への信頼感を示した。

 和田監督 自分から(走者を)進めようという気持ちで(バントを)やっていたんだけど、まだ、本来の剛の良い状態までいっていない。あそこは公式戦なら引っ張るんだろうけど、きょうは引っ張りきれなかった。技術的なものはある選手なんで。そこは打席をこなしていかないとキレも出てこないと思います。

 もう1つ気になるのは凡打の山を築かされてしまった西村の存在だ。現在は先発ローテを争っているが、入ってくればシーズンで何度も対戦する可能性が高い相手だ。

 和田監督 1イニングしか投げない時の腕の振りとは明らかに違うね。先発になると7、8分の力でという投球になる。きょう見ることができてよかったし、特にシュートかな。つまらされるところが目立った。公式戦ではしっかりと頭にいれてやっていきたい。

 リリーフ時代から“イメチェン”した右腕に前哨戦では沈黙したが、シーズンではそうはいかない。西岡も、猛虎打線も、この日の冷え込みが春の開花につながると信じている。【鈴木忠平】