赤ヘル軍団の新助っ人に死角あり!? 阪神は広島とのオープン戦(甲子園)で、相手の新外国人クリス・ジョンソン投手(30=ツインズ)と対戦。主力打者にじっくりと球筋を観察させた。さらにセットポジションでの投球になると制球を乱すなど“穴”があることを感じさせた。黒田が復帰するなど広島の脅威は投手力。その一角を崩せるヒントが垣間見えた。

 今年、初めて本拠地に赤ヘル軍団を迎え入れた。マウンドにそびえ立ったのは新助っ人左腕ジョンソンだ。ゴメスを除く主力が並んだ猛虎打線にとっては絶好のリハーサル。口火を切ったのは1番鳥谷だった。内角ストレートをお手本のように左前にはじき返した。すると、ここからメジャー経験もある193センチ左腕が意外な一面をのぞかせた。

 セットポジションになると2番上本への制球が定まらず、ストレートの四球。さらに1死満塁から福留と新井に連続押し出し四球をくれたのだ。この間、まったくストライクが入らなかったジョンソンは満塁にもかかわらず、ノーワインドアップで投球し、何とか2失点でしのいだ。

 鳥谷 真っすぐにキレがあった。左打者にはチェンジアップも投げてきていた。(四球での乱れは)シーズンに合わせて調整してくると思う。またシーズンは違うと思う。

 百戦錬磨の鳥谷がこう語ったように、相手が準備段階なのは間違いない。この日の乱調をうのみにはできないが、2回以降も走者を出してセットになると途端に制球が乱れた。さらに注目は、走者を背負った場面でのクイックモーション。クイックが及第点とされるタイムは投手が投げ始めて、捕手が捕球するまで1・20~25秒とされている。だが、そこから遅れ、1・40秒以上かかることもあるなど、弱点らしきものが見えていた。

 和田監督 これだけ寒いんで、これが彼の投球とは思わないし、確かにセットになってから乱す結果になったけど、きょうだけでは判断しづらいかな。(走者を)警戒してのことなのか、寒さで投げづらいのか。スコアラーの報告を聞きながらやっていきたい。

 この日は打者に球筋を見させることを優先したため走者が出てもベンチは動かなかった。ジョンソンがけん制したのも1球だけ。ただ、シーズンに入れば、機動力で揺さぶることもできただろう。試合後、平田ヘッドコーチは盗塁について問われると不敵な笑みを浮かべて、こう言った。「公式戦にとっておくよ」-。広島との対戦は開幕5カード目。開幕2戦目(3月28日)に初登板が見込まれるジョンソンが中6日登板を続ければ、4月11日にぶつかることになる。この日の姿が本物なのか。最大限の警戒をしつつも、猛虎打線にとって収穫の多い1日となった。

 ◆昨季の阪神VS広島戦 阪神の14勝10敗。とりわけ甲子園では7勝2敗と圧倒した。打者ではマートンが対広島に打率3割4分1厘、鳥谷3割2分6厘、福留3割1分3厘と好結果。投手ではシーズン11勝だった藤浪が、広島戦で6勝をマークした。13年の対戦成績は12勝12敗で、2年ぶりにシーズン勝ち越しだった。