開幕を前に、男・村田が戻ってきた。巨人村田修一内野手(34)が、ロッテとのオープン戦で1軍復帰し3打数1安打を放った。不振脱出のため、2軍暮らしを8日間経験。下半身強化とスイング修正を終え、思い切りの良さを取り戻した。チームはオープン戦を6連敗で終えたが、離脱者が続々と集結。27日のシーズン開幕に向けて、役者がそろいつつある。

 詰まらされても、村田は振り切った。5回の第2打席、ロッテ唐川が勝負球で投じた内角135キロに少し差し込まれたが、ひるまない。「内角は詰まってもいい」と割り切り、思い切り両腕で押し込んだ。右前にポトリと落とし、1軍復帰後の初安打を記録。「変な打ち方ならアウトになっていると思う。自分のスイングはできた」と、納得の表情で振り返った。

 12日のソフトバンク戦後、不振解消のため2軍での振り込みを指示された。ショックはあった。自分へのふがいなさもあった。やるしかないと腹をくくった。「思い切って振れないと安打にはならない。数をこなして自分のものにする」。ひたすらバットを振り、ノックを受けた。選手会長であり4番の大本命と期待される男が、若手と土にまみれ、下半身をいじめた。

 14日から8日間の2軍暮らしを終え、オープン戦の最終戦で1軍に合流。気合で安打を生み出した。「久しぶりに緊張して野球ができた。気合が入っていました。帰って来られたなという気がします。原点に戻って開幕を迎えられる。あとは(足の)筋肉痛がとれれば万全ですね」と笑顔も取り戻した。原監督は2軍行きを命じた際、「本来の村田修一を取り戻してもらいたい。それ以上、あれこれ言う必要はない」とシンプルな言葉に復調への願いを託した。キレを取り戻して帰ってきた姿に「集中力も高まって、非常に立ち居、姿というのは良く見えました」と目を細めた。

 巨人はオープン戦を6連敗で終えたが、陣容は整ってきた。阿部こそ大事を取って休ませたが、長野に村田も開幕までに戻ってきた。原監督は「役者がそろっているというところに、多少の光明があって、あとは個の力量というものをいい状態にすることが必要でしょうね」と結んだ。勝負は、ここから。春季キャンプから伸ばしてきた個の力を一気に束ね、シーズンに備えていく。【浜本卓也】

 ◆巨人オープン戦順位メモ 11位以下に終わったのは、12位だった08年以来、7年ぶり。08年は2勝10敗3分けの勝率1割6分7厘で、チーム打率2割8厘、2本塁打が12球団ワースト。オープン戦は貧打だったが、本番では177本塁打で優勝している。