坂井オーナーも和田監督も若虎に「勝利指令」を飛ばした。23日、都内で「セ・リーグ ファンミーティング2015」に参加した阪神和田豊監督(52)は今季の鍵を握る男に2年目梅野隆太郎捕手(23)を挙げた。正捕手を任せると明言し、打力向上と全試合出場を要求。坂井信也オーナー(67=電鉄本社会長)も若手が奮起しての開幕ダッシュを熱望した。
和田監督の言葉に、梅野に対する期待がにじんだ。パネルディスカッションの中でOB桧山氏がキーマンとして梅野を挙げたと伝えられると、こう応対した。
「昨年は投手によって捕手を代える形だった中で、今年は梅野を中心にしようと考えています。梅野が何試合、マスクをかぶれるかで変わってくる」
虎党の、そしてセ・リーグファンの前で正捕手を任せると明言した。昨季はドラフト4位新人を92試合に出場させた。非凡な打力と強肩を持つ2年目捕手に対する期待はさらにふくらんでいる。それが、注文という形になって表れた。
「試合数? 全部いくぐらいの気持ちでいってほしい。今のままでは難しいと思うんで、心技体すべてにおいて成長しないと」
昨季は活躍の一方で、夏場に体重が10キロ近く減るなど心身ともにプロの厳しさを痛感した。CS、日本シリーズではほとんど出場できず。正捕手として、今季は143試合出場する体力、精神力を求めた。
オープン戦最後の3試合で打線が沈黙してしまった猛虎だが、指揮官は梅野に打線爆発のスイッチとしての役割も課した。
「鳥谷を1番に置くということでの、塁に出る仕事と、下位が塁に出て鳥谷がかえすというもう1つの点の取り方。そこらへんの幅が広がってくるように、梅野や大和あたりがどれくらい出られるか。下位からの攻撃で点を取っていく流れになると活性化してくる」
梅野のオープン戦成績は打率2割3分9厘、1本塁打。「レギュラーを張っていく上でもっともっと成長していかないと。どんどん上の打順にいくくらいのものを持っている選手だと思う」と現状では物足りない。7番、8番が定位置だが、打順を上げていくぐらいの暴れっぷりも要求した。
「(梅野が)数多くかぶっているということはチームがいい状態だと思うけどね。ただ、他の捕手も黙ってみているわけではないから。そこらへんはシーズンに入っても競争だな」
梅野は猛虎のバロメーター。ただ、結果が出なければ…という決断の用意があることも示した。正真正銘の正捕手になれ-。2年目の梅野へ指揮官がメッセージを送った。【鈴木忠平】
◆ファンミーティング セ・リーグの開幕直前イベント。今年は23日に都内で行われ、全6球団の監督が約2000人のファンの前で開幕投手を明らかにした。各球団のドラフト1位新人を紹介するコーナーもあり、阪神横山雄哉投手(21=新日鉄住金鹿島)、巨人岡本和真内野手(18=智弁学園)らが参加した。公式戦はパ・リーグと同時に27日に開幕する。



