ポロポロポロリ…。阪神が痛恨の3失策で無残に敗れた。球場出入り口に二重三重の人だかりができる。バスが帰路に就くときだった。不意に怒号が響いた。「何、やっとんねん!」。虎党がフラストレーションをためるのも無理はない。守備のもつれが致命傷になり、今季ワースト11失点の大敗を喫してしまった。

 同点に追いついた直後の2回2死三塁。田中の深い一ゴロをゴメスが捕球ミスし、勝ち越し点を献上してしまう。これは悪夢のプロローグに過ぎなかった。3回だ。無死一、三塁。シアーホルツが放った打球は高々と三塁上空を舞う。だが、落下地点を定めきれない西岡が最後は体勢を崩しながら捕球できず。自身も「捕れました…」と悔やむイージーミスで、無死満塁のピンチを招いてしまった。

 その直後だ。野間のゴロをゴメスが本塁に送球して封殺し、梅野が併殺狙いで一塁に転送。だが、送球は高く、打者走者の野間と重なり、ゴメスも捕れない。白球が外野を転々とする間に2点を失ってしまった。失策のオンパレードに、和田豊監督(52)も「3つのエラーがすべて失点につながって…。守り負けだよな」と苦虫をかみつぶしたように振り返った。

 まさに負の連鎖反応だった。先発藤浪の投球間隔は長く、制球に苦しむテンポの悪さも響いたのか。高代内野守備走塁コーチも「リズムが悪かったし、そのせいにしたらアカンけど、西岡にしても、ゴメスにしても、守れるところでしっかり捕らんとそうなる」と重く受け止めた。たとえ貧打でも手堅く守り抜いていれば勝機は見いだせる。すでに4月の負け越しは決まっており、なかなか停滞から抜け出せない。この日は今季初のエラー3つで自滅。自ら勝ち運を手放してしまった。【酒井俊作】