33歳ベテランが投手陣の危機を救った。ロッテ古谷拓哉投手(33)が今季初登板初先発で5回を投げ、メヒアの1発による2失点に抑えて初勝利を挙げた。1回に守りで失策が出ても動じない。攻撃でも無死一、三塁の好機に無得点に終わったが意に介さない。黙々と2回、3回と3者凡退に退け試合を作っていった。お立ち台では「微力ながら頑張っていきます」と控えめ宣言でファンを笑わせた。

 5月に入り7試合中3試合が序盤で大量失点し、イ・デウン、藤岡、チェンが次々に2軍落ち。開幕ローテで残っているのが涌井、石川だけという惨状に、伊東監督は「3回でいいから抑えて、試合を壊さないでくれ」と、期待値を限界まで下げる非常事態だった。だから試合後「先発がゲームを作ってくれればこういう形になります。十分に戦力になります」と救世主を評価した。

 古谷は右ふくらはぎをつり5回で降板したが、チームの逆転を呼び、中継ぎ陣にいい流れでバトンを渡した。オフにノーワインドアップからセットに変えたが、対打者でしっくりくるまで時間を要した。「ようやく落ち着いて打者を見ながら投球ができるようになった。でもまだ1試合です」。投手陣最年長らしく、浮かれることなく足元を見詰めていた。【矢後洋一】