日本ハム増井浩俊投手(30)が節目到達で、新・守護神として大きく前進した。3点リードの9回。セットアッパー宮西からバトンを受け、マウンドに上がった。点差で優位に立ちながら、流れをつかみきれていない雰囲気。1人目はこの日、相手打線唯一の2安打マルチと当たっていたT-岡田。外角へ直球148キロ。2、3球目で決め球フォークを連投し、3球三振に切った。
チームを一気に勝利の風に乗せた。先発上沢は終盤7回に2失点。2死一、二塁で降板し、ベンチで視線をさまよわせていた。増井は「すごい頑張っていたので、勝たせてあげたい」と悩める姿を力に変えた。最後は二ゴロ併殺打。上沢へウイニングボールを手渡し、笑いかけた。今季登板13試合目で10セーブ達成。自身2年連続で2桁セーブを挙げた。「順調にここまできているので、このままいきたい」と次の高みを見据えた。
後輩の思いに応える、頼もしさがある。14日西武戦で「スイさん」と呼び、なついている大谷が9回完投間近で失点。1死三塁と一打逆転の危機で緊急登板し勝利を呼び込んだ。「1番しびれた。これから先、ないんじゃないかな」。今年で31歳。2軍でリハビリ中の武田久に代わり、今季から守護神として本格的にスタートした。その武田久はこの日、イースタン・リーグのヤクルト戦で復帰。「手本にしてきた先輩なので、早く一緒にやりたい」とカムバックを心待ちにしながら、強い自信を見せた。
「守護神は、自分は譲る気ないです」。柔らかい笑顔の先で、強い使命が燃え始めた。【田中彩友美】



