ソフトバンク投のヒーローは森福允彦投手(28)だった。

 同点で迎えた8回表1死満塁。不調のバリオスに代わって、マウンドに上がった。上位打線との対決で、逃げ場はなかった。日本ハム西川に対し、直球だけで追い込み、勝負球はスライダー。抜け気味で真ん中高めに浮いたが、相手のタイミングを外した。「札幌ドームで打たれていた。やり返そうという強い気持ちをもった。空振りを狙って、腕を振った。強気で」。空振り三振を奪うと、続く2番中島をスライダーで中飛にしとめ、絶体絶命のピンチを切り抜けた。

 満塁と言えば、二保の好投だが、森福も負けてはいない。今季はこれで満塁機で4打数ノーヒット。得点圏の被打率も2割2分7厘。その裏には「球数制限」の効果が出ている。ブルペンでは今季、15球以内で肩を作ることに取り組んでいる。疲労蓄積を避け、フレッシュな状態でマウンドに上がる。それが思い切った投球につながっている。工藤監督も「森福がしのいでくれたから、勝ちがあった」とその働きを絶賛した。リリーフ陣の勝負強さが首位浮上の大きな要因だ。【田口真一郎】