期待に応えるパパが大暴れだ。楽天牧田明久外野手(33)が初回に今季1号のソロ本塁打を放ち、チームを4連勝に導いた。1回1死走者なし。初球だった。141キロのど真ん中に来た直球を完璧にとらえた。打球は約6秒の長い滞空時間の後に、左翼スタンドへ飛び込んだ。「監督からまだ本塁打がないのかとプレッシャーをかけられていたんで、打ててホッとしてます」と待望の1発を喜んだ。

 大久保監督の提唱する「2番最強説」を体現する。バントなどの小技でつなぎ、走者がいなければ1発も狙う。2番打者を攻撃の中心と定め、春季キャンプから期待を寄せていた。開幕当初は不調にあえいだが、スイングをコンパクトに調整。右方向への意識を高め、交流戦でチームトップの3割8分の高打率を残した。「2番の感覚がつかめてきた」と役割を意識する。

 グラウンドを離れれば、言動にも誠実さがにじみ出る。交流戦打率は12球団の選手の中で7位。打撃成績表が載る新聞記事を「切り抜いて家宝にします」と真剣に話せば、父の日のこの日は「遠征先で子どもに会えなくて寂しいです…。仙台に帰りたいですね」と子煩悩な一面をのぞかせた。

 嶋、藤田ら主力を故障で欠く中、牧田の活躍は大きい。大久保監督は「注文をつけるなら、満塁の場面で打って欲しかった。もっと派手になって欲しい。本塁打は20本以上打てる」とハッパをかけた。私生活では穏やかでも、打席では最強の2番を目指すイケイケなパパになる。【島根純】