雨降って首位固め! ソフトバンクが8回途中降雨コールドゲームで3位西武に競り勝ち、両リーグトップで40勝に到達した。柳田悠岐外野手(26)が先制打と15号ソロの2安打2打点と活躍した。今季2度目の5連勝で貯金は最多の16。2位日本ハムが敗れたため、今季最大の3・5ゲーム差に広げた。

 突然の大雨でコールド勝ちとなったが、1点差の数字以上に首位ソフトバンクの強さが目立った。

 開始わずか3分で先制した。二塁打の1番福田を明石が犠打で三塁へ送ると3番柳田が中前へはじき返した。この日は屋外の県営大宮での開催。雨予報だっただけに、8球で奪った1点は大きかった。

 柳田は3回に牧田の内角スライダーを、引っ張らず逆方向の左中間最深部へ運ぶ15号ソロをぶち込んだ。「打った瞬間本塁打だと思った。芯でした。うまく打てました」。その2球前には同じ内角スライダーをヘルメットがズレるほどのフルスイングで空振りしていたが、2度同じ失敗はしなかった。

 工藤公康監督(52)は「彼しかああいう打球は見られない」と喜んだ。前日22日、移動する福岡空港で昔話をした。89年、近鉄とのダブルヘッダーでリーグ5連覇の夢を打ち砕かれた時の話だった。「ブライアントがね。1試合目の終盤にナベちゃん(渡辺久)が出て行ってガツン。その瞬間打球がポールの上に行って、ああ、終わったと思ったね。あいつは今で言うならギータみたいだよ」。1日2試合で4発、通算259発を放った伝説の助っ人。指揮官には柳田のパワフルな打撃は同じように見えている。

 昨年に並ぶ15号を67試合で打った。挑戦するトリプルスリー(3割、30本、30盗塁)へ好ペースで量産する。「本数より自分の打撃をするだけ。ボールをしっかりたたくことを考えている」と考えはシンプルだ。初回に二盗を決め12個。6月になって6個目とこちらもペースが上がってきている。

 決勝点は相手の暴投だったが、しっかり5連勝に伸ばし、2位日本ハムとは3・5ゲーム差に広げた。工藤監督は「体力的にキツイ中、みんな集中して先に点を取ってくれた」。監督自身も疲れから左ふくらはぎを痛め、歩くのがつらい状態。だが、それ以上に試合を重ね疲れが出てきている中、首位を突っ走るナインが頼もしかった。【石橋隆雄】