ほいっサヨナラ! 延長11回、世にも不思議な無安打無打点でサヨナラ勝ちし、勝率5割に復帰した。3四球で1死満塁、最後は捕逸のあっけなさ。それもこれも8回の福原、延長10回の呉昇桓と2度の1死満塁を無失点にしのいだごほうびなのか。ともかく勢いつけて、首位攻防の東京ドームにホイホイと乗り込むぞ!

 最後は相手が力尽きたような結末だった。延長11回、中日福谷の3四球で満塁となって打席にはマートン。その初球だった。やや抜けたような球が捕逸となり、三塁走者上本がサヨナラのホームへ駆け込んだ。4時間13分の総力戦を制し、連敗を止めた瞬間だった。

 和田監督 ピンチの連続だったので、本当によく踏ん張ってくれた。

 試合後の第一声、指揮官がポイントとして振り返ったのは攻撃ではなかった。2-2の7回から「0」を5つ並べたリリーフ4投手だった。特に9回から2イニングを投げさせた呉昇桓の起用は、この試合にかける気持ちを表していた。

 和田監督 連投が続いていると、なかなかできないことなんだけど。今日の一戦はどうしてもとりたいゲームだったんで。連敗しているのもあるし。明日から東京いくことも含めて、勝っていくのと(3連敗は)かなり差があると思うので。何としてもという気持ちがあった。スンファンもよく粘ってくれたと思います。

 守護神は2イニング目となった延長10回、1死満塁のピンチを迎えたが、代打和田を遊撃フライ。続く森野も中飛に打ち取った。まだ球宴前、それも6連戦のど真ん中でストッパーがイニングをまたぐ。屈強な肉体を持つ呉昇桓の強みとも言えるが、連敗のまま巨人戦を迎えたくない指揮官の気持ちが決断させた。

 呉昇桓 勝てて良かった。一番は点を取られないこと。そこに集中していった。巨人戦? もっと集中して頑張っていきたい。

 今季5度目のイニングまたぎとなった守護神は疲労をうかがわせることなく、振り返った。

 8回にも高宮から福原につなぎ、1死満塁で4番ルナの場面を投ゴロ併殺で切り抜けていた。何とか3連敗は免れたが、攻撃は拙攻の連続。3回には一、二塁からゴメスが鳥谷の右飛でタッチアップできず、1イニングに3安打を放ちながら1点も取れなかった。

 和田監督 あれがね…。序盤に最低でもあと2点は取れているようなところがあったんで。この3連戦、走塁だったり走者を進めるところがうまくできなかった。そういうところを再度チェックして、明日から、いきたいと思います。

 大混戦だけに頂上対決の意味合いは薄いが、これで勝率を5割に戻し、巨人と0・5ゲーム差で決戦を迎えることができる。必死の思いで首位対決の舞台を整えた。【鈴木忠平】