無得点トンネル脱出は、大きな1歩だった。3連敗の広島だが、7回に菊池涼介内野手(25)の適時打で10日中日戦の3回以来、34イニングぶりの得点を挙げた。重苦しい雰囲気は一振りで変わり、8回も代打松山の適時打で反撃の得点。今日15日の前半戦ラストゲームに勝って、気持ちよく中休みに入ろう。 ♪宮島さんの神主が-。希望の打球が鋭く三遊間を割っていった。7回2死一、三塁。菊池の適時打で左翼席が4日ぶりに、34イニングも待った「宮島さん」を合唱した。万歳三唱も、いつになく激しい。モヤモヤをようやくはき出せた。広島にとって大きな1点だった。カウント1-1から直球に食らいついた菊池が、思いを口にした。

 「執念を持って打席に立ちました。取れるときに取らないといけなかった。その後(8回にも)点も入りましたし。悔しい。でも負けたからではなく、また明日です」

 打線は6回まで阪神能見の外角シュート系のボールを引っかけ続けた。1回、2回、4回と再三得点圏に走者を送ったが無得点。先発野村がリズムを悪くする悪循環だった。ただ並んだゼロの数以上に、反攻のエネルギーはたまっていく。菊池の一打がせきを崩し、8回には1死二塁から代打松山が適時打を放ち1点を返した。

 勝って前半戦を終えたいチームにとって終盤の得点は大きな収穫だろう。今季3度目の3連敗で借金は5となり、今日15日の前半戦最終戦にも最下位転落の可能性もある。ただ、永田野手総合コーチも「明日につながる一打だった」と前を見つめた。最後はチームリーダーを指名されている菊池がナインの思いを代弁した。「攻めの気持ちはみんな持っている。消極的になっているわけではないので。次です。次」。混戦セ・リーグの構成員からはまだ外れない。【池本泰尚】