交流戦の屈辱は球宴で返す。セ・リーグを率いる巨人原辰徳監督(56)が、オールスター連勝を誓った。「マツダオールスターゲーム2015」は今日17日に東京ドーム、明日18日にマツダスタジアムで開催される。試合数が18に減った交流戦でパに力負けし、2ケタ勝利は阪神だけ。全体では17も負け越しゲーム差が圧縮され、リーグ戦再開後は大混戦に陥った。適材適所のベストオーダーを組み、一丸となって力を示す。

 監督室のホワイトボードにダイヤモンドを描いた。原監督は腕を組み、書いては消してを繰り返し、丁寧に名前を入れていった。ボードの右下には打順を書いた。これもまた、何度も書き直した苦心作だった。ようやく埋まった。歩を下げて目を見開いた。「いいでしょう。これでいく。いいと思うな」とベストメンバーに納得し、誓った。「交流戦でやられた分、総合力で勝つ」。連勝でセ・リーグの威厳を取り戻す。

 タレントぞろいのパに力負けし、交流戦は1位から5位までを占領された。セは阪神の6位、10勝8敗が精いっぱい。DeNAは3勝しかできず、巨人も7勝11敗と例外ではなかった。リーグに戻れば過去になかった大混戦。1位DeNAから6位中日まで4ゲーム差で折り返し、しのぎ合いに突入した。借りを返す。リーグを率いる将として、必勝を掲げるのは自然だった。

 祭りの雰囲気を排除する。4番筒香を軸とし、固定する。今季の巨人戦は4割3分4厘。「力で4番を取った。若いが、円熟期に入りつつある」と、セの顔を張る男と認めている。ヤクルト山田も2試合でスタメン起用する方針。本格派が居並ぶパ投手陣に対抗する。ゲームプランも練り上げている。DeNAを支える中継ぎサウスポー・田中の登板順は決めず、臨機応変に投入する。ジョーカーはまだある。19年目の初出場、自軍の切り札でもある鈴木だ。

 局面の代走で送り込む。「うまく、いい場面で勝負してもらいたい。拮抗(きっこう)した場面かもしれない」。誰しもが期待する場面で盗塁を決め、勝利に導く。シーズン同様の仕事を求めた。ぎゅうぎゅう詰めをつかの間ほどいて結束し、セの誇りにかけて球宴を制す。【宮下敬至】

 ◆今季の交流戦 パ・リーグが61勝44敗3分けで勝率5割8分1厘。交流戦が始まって11年目になるが、6年連続10度目の勝ち越しとなり、勝率は10年パの5割7分9厘を上回る史上最高だった。セのチームで勝ち越したのは阪神だけ。DeNAは10連敗を記録し、勝率1割7分6厘は史上最低。交流戦前の貯金10から借金1に失速した。