マイペース左腕で虎狩りだ。広島中村恭平投手(26)が3日、1軍の投手練習に参加した。明日5日阪神戦(マツダスタジアム)の先発が見込まれる5年目は、2軍では先発ローテの一角として14試合で7勝4敗、防御率3・28。未完の大器と期待される大型左腕が、13年9月16日巨人戦以来2年ぶりの1軍マウンドに上がる。
強い日差しを浴びながら大粒の汗を流した。1軍練習は2年ぶり。同じグラウンドには黒田もいる。それでも中村恭からは、重圧や緊張が感じられなかった。「狙っても狙ったところに行かないので、2軍でやってきたことを出したい。粘り強く。ピシャリと抑えるのは難しいので、1回1回、1アウト1アウトとやっていきたい」。明日5日阪神戦で、683日ぶりの1軍マウンドに上がる。
大学時代にホストの勧誘を受けた経験を持つイケメン。野球選手でなければパティシエを目指していたという。穏やかな性格と同様、野球でもストイックさに欠けていた。1年目から3試合、8試合、12試合と登板数を増やしていたが、昨季は1軍登板はなかった。13年には2度遅刻し、罰金を科せられたこともあった。
今季は進退をかけたシーズン。昨季は2軍スコアラーを練習相手に、トレーニングだけでなく投球フォームの確認も継続。1月には同期入団の福井が行う合同自主トレに参加した。2軍では佐々岡投手コーチの指導の下、持ち前の球威と切れを取り戻した。シーズンでは登板までのルーティンを確立。前日の映画鑑賞から始まり、球場入りして登板前まで続く。「やっていないと不安になるけど、やっていれば落ち着く」。セルフコントロールが、1軍昇格につながった。
チームは借金5の4位も、上位3球団との差が広がりつつある。今日から3位阪神との3連戦は今後を占う上で大事な戦い。中村恭は「投げるときには意識しない。右打者か左打者くらい」とサラリ。マイペース左腕が平常心で虎打線に挑む。【前原淳】
◆中村恭平(なかむら・きょうへい)1989年(平元)3月22日、福岡市生まれ。立正大淞南-富士大を経て10年ドラフト2位で広島入団。150キロ超の直球が持ち味で13年にプロ初勝利を挙げる。昨年は1軍登板なし。左投げ左打ち。185センチ、74キロ。



